Array タイの漁師の家に生まれたアヌラク・サルエティさんには、自分は漁師に向いていないという想いがありました。「持ってけドロボー、こいつはうまいぞ!」 威勢のいい掛け声で、海産物を売るアヌラク・サルエティさん。フェイスブック・ライブを通じて干物などを販売し、3時間ほどで約340万円を売り上げるという。そのビジネス成功の秘訣に迫った。 https://t.co/c1XJFn6HKu
— 小玉歩 (@ayumu_fmc) 2019年6月25日
あるとき、facebookライブで海産物についての話や、それを釣った漁師の話をしたところ、そこに反響があったことをきっかけに干物を売るようになったそうです。
そして、現在では3時間で340万円の干物を販売しているとのこと。
facebookライブで干物を売るとは・・・
しかも、3時間で340万円って・・・
いやいや、これは凄まじいですね。
世の中に「成功事例」ってたくさんあるじゃないですか。
だけど、業界が違ったりすると「うちの業界では、あれは使えない」とハナっから、その成功事例を取り入れようともしないことってあると思います。
「あると思います」と言うか、かなり多いですよね、実際。
これまでの慣習だったり、既成概念だったりで、そもそも可能性を探ることすらしないんですよ。
それって非常にもったいないです。
これまでの慣習、既成概念の中で何かを進める限り、特に後発で出てきた人間なんかは古くから業界に君臨するガリバーに勝てっこないですから。
ライブコマースは、ここ数年で一気に伸びています。
ただ「ライブコマースは流行っているけど、それはうちの業界では使えないよね」と、思考停止している人って多いんじゃないですか?
先に紹介したアヌラク・サルエティさんが「ライブコマースで干物なんて売れるわけない。うちらの業界には関係ない」と、ハナっから考えていたら、3時間で340万円を稼ぐ今の状況を手にできなかったでしょう。
もちろん、この業界(干物業界)でタイにいるビッグプレイヤーの売り上げと比べると、とても小さいかもしれません。
ただ、アヌラク・サルエティさんは、タイの干物業界では確固としたポジションを築きましたし、おそらく漁師をやるよりも収入は多いでしょうし、何より彼自身が充実しているように見えます。
「うちの業界では、あれは使えない」
この思考は可能性を狭める、もったいない思考です。
ライブコマースを例に出してみましたが、他にも色々ありますよね。
「うちの業界では、Instagramは使えない」
「うちの業界では、Twitterは使えない」
「うちの業界では、YouTubeは使えない」
「うちの業界では、オウンドメディアは使えない」
などなどなど・・・
それって、使えないのではなくて先行事例がないだけの話だと思うんです。
その業界での事例を見たことがないから、使えないとしてしまっているだけです。
だとしたら、これって逆に大チャンスですよ。
業界のガリバーが取り組んでいないなら、なおさらチャンスです。
先にも言ったように、業界のガリバーには売り上げでは全く届かないにしても、独自のポジションが作れますし、ブランドが作れますし、それに対するファンが生まれます。
あなたの会社が小さい会社であればあるほど、フットワーク軽くPDCAもサクサク回せるので本当にチャンスです。
私の会社の事業に「天然石事業部」があります。
これは、天然石を加工したアクセサリーや、そのままの原石を小売する事業でして、premium stone galleryという名前でECサイトと恵比寿と心斎橋で店舗を営業しています。
プレミアム天然石専門店 premium stone gallery
premium stone galleryは5年目に入ったところなのですが、天然石業界というのは20年以上も続いています。
なので、我々はピッカピカのニューカマーであり、後発も後発です。
ここで、ポジションを作ってブランドを構築するためには、これまで業界で「誰もやっていないこと」をやっていかなければいけないわけです。
新しくお店ができたとしても、これまであったお店と同じであれば、これまでのお店が営業歴が長いこともあって安心じゃないですか。
premium stone galleryで商品を購入する理由が存在しないのです。
ですから、どんどん新しいことへと挑戦していかなければいけません。
premium stone galleryも新しいことに、たくさん挑戦しました。
そんな挑戦の中でも、業界では他に誰も全くやっていなかったというのが生放送フラッシュセールです。
簡単に説明すると、6時間の生放送で天然石を販売して、その間20分ごとに1時間限定価格で商品が次から次へと紹介されるというスタイルです。
実は先週末にも生放送フラッシュセールを開催しまして、これが13回目でした。
今でこそ、Instagramのライブ配信で天然石を販売する業者も増えてきましたが、生放送フラッシュセールを始めた当初はネットのライブ配信で販売をするなんてのは天然石業界では他にほとんど無かったんですね。
「天然石は一点ものだからネットでは売りにくい。」
「ネットでは安いものばかりで高額商品は売れない。」
なんてことも言われていましたが、かなりの高額商品も生放送フラッシュセールでお買い上げいただいています。
今回のセールでお買い上げいただいた商品の最高金額がいくらなのかは、上の動画を見てみてください。(6時間ありますが・・・)
これまで、premium stone gallaryでは業界では誰も取り組んでこなかったような「新しいこと」に、どんどん挑戦してきました。
「新しいこと」の中でも、生放送フラッシュセールはpremium stone galleryの独自ポジション、ブランドを築く大きな要素の1つとなっています。
業界での成功事例をマネするのであれば、何かしらのポイントで先行事例より優れていないければいけません。
それが無ければ所詮二番煎じであり、最後には価格勝負だけの削り合いになるでしょう。
実際、天然石業界のInstagramライブは、今や単なる安売り合戦になりつつあります。
今のこの時代において、安売り合戦の行き着く先は・・・説明するまでもありませんね。
天然石業界は20年以上前からある古い業界ですが、先の干物に関して言えば20年、30年のレベルではないほど古くからあります。
そういった業界でも新しい取り組みへとチャレンジすることで、新しい価値を創造することができるのです。
3時間で340万円の売り上げというのは、新しい価値を創造したからこそ作られたもので、単なる安売りで作れるものではありません。
彼がどのような設備でfacebookライブをやっているか見ましたか?
スマホと照明だけで、大掛かりな機材は全く使っていません。
ですから、誰だってやろうと思えばやれたわけですよ。
テレビを見ていても、ネットニュースを見ていても、SNSを見ていても、様々な成功事例が日々紹介されています。
ですが、多くの人は自分が今取り組んでいること、取り組んでいるジャンルにドンピシャではないと、スルーしてしまうんです。
「うちの業界では、あれは使えない」
ということで、ハナっから可能性を否定してしまうんですね。
ですが、果たして本当にそうなのでしょうか?
もしかしたら「うちの業界では、あれは使えない」という成功事例に出会った時こそチャンスなのかもしれませんね。
今後、そのように感じる成功事例に出会ったら、今日のこの記事を思い出してください。
誰もがそう思ってスルーしているのですから、あなただけがその事例を業界に持ち込める存在なのかもしれませんよ。